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2006年02月09日

人生における成功について

現在、書店に立ち寄ると「成功法則」だとか「成功哲学」という言葉が目立ちます。それだけ「成功」という言葉に多くの人が関心を寄せているといえます。みなさんにとっての「成功」とはどのようなイメージを抱いているでしょうか。今回は、わたしなりに「成功」とはなにをもって成功と言えるのかについて考えてみたので、そのことについて書いてみようと思います。

じつはわたし、少し以前まで「成功」という言葉があまり好きではありませんでした。「好きではない」というより、あきらかに嫌悪感すら抱いていました。どうしてかというと、わたしの家は親子3人が暮らすのもギリギリだったほどの貧乏な家庭でしたが、子供の頃によく親から「金持ちにはろくな人間はいない。自分の利益のためなら人をだましたり、人を裏切ったりする。」と言われて育ったこともあり、子供のころからわたしの価値観に「金持ち=イヤな人間」という一種の偏見ともとれる固定観念が根付いたからだと思います。「金持ち」はある意味「成功した人」と言えます。よって「成功=イヤな人間」という考え方が定着していたわけですね。

ところが会社を辞めて、いろんな人から話を聞いたり、様々なジャンルの本を読んだりしているうちに「成功」に対する概念が少しずつ変化していきました。成功をおさめている一部の人たちは、利己的な欲求の充足を目的にしているわけではなく、常に「どのようなサービスを提供すれば、あるいはどのような商品を作れば人々に喜んでもらえるだろうか」ということを考えながら日々努力しているということを知ったのです。その中でもとくに感銘を受けたのが「ガキの自叙伝」「成功への情熱―PASSION」という本を書いた稲盛和夫さんです。稲盛和夫さんは京セラを創業し、後に第二電電「DDI」(今はDDI、KDD、IDOが合併したKDDI)を創立した実業家です。この人の哲学を一言で表すならば「私利私欲を抑えて、利他に情熱を注ぐ」と言えるのですが、もう少しわかりやすくわたしが解釈したままを書くとするなら次のようなことが言えると思います。

「私利私欲は善ではない。たとえ私利私欲に情熱を注いで成功したとしても、他の人々から憎しみや反感を買うことになり長続きしないだろう。それよりも利他(他人に利益や幸福を与えること)に情熱を注ぎ、世のため人のために今の自分に何ができるのかを考え、やると決めたことは諦めることなく努力を続けることだ」

わたしのこころには「世のため人のため」という善の心と、私利私欲に振り回される善からぬ心の二つが共存していることを知っています。おそらくわたしだけではなく、みなさんにもこの二つの心が共存しているのではないでしょうか。わたしは「世のため人のため」という善の心は誰でも持っているもので、私利私欲のこころが人によって大きいか小さいかの違いだけであろう、と考えています。私利私欲を正しくコントロールする「真の人間性」を育てれば、誰でも「人生における成功」のチャンスがあるはずであると信じています。いまわたしは、善き判断の元になる「真の人間性」を育てるために、上に挙げた稲盛和夫さんや松下幸之助さんの自伝や哲学、中国や西洋の思想などの本を読んで勉強しています。いまは自分のために勉強していますが、後々はそれらの知識や実践して得た知恵を生かして、なんらかのかたちで「世のため人のため」に貢献したいと思っています。

人生における成功とは、自分がこの人生で「どうありたいのか」という目的を持ち、そしてその目的を実現するために努力し、なんらかのかたちで世のため人のために貢献できたときに「成功した」と言えるのだと思います。人によっていろんな人生の目的や成功の形があることでしょう。たとえ「幸せであれば、平凡な人生でもいい」と思っているとしても、一生懸命に情熱を持って働いているのであれば、その仕事は必ず「世のため人のため」になっているわけで、そして「幸せで平凡な人生」という目的を達成・維持できたのであれば、それも「成功した」と言えるはずです。どんな小さな目的でもいい。人生における目的を持つことが「人生の意味」につながり、そして諦めずに努力しつづけていれば必ず目的が達成されるものだと信じています。いまのわたしには大きな目的があります。その目的を実現させるためにいくつかの目標を立てています。その目的が実現することを信じて、「いま自分にできること」をやっています。

人生の目的を立てて生きよう。
そして、いまの自分にできることから少しずつやっていこう。
一つひとつの実績が種となり、やがて「成功」という名の花を咲かせるはずだから。

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